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経営者は「ソフトウェア・ファースト」の角で頭をぶつけたほうがいいかも【読書ログ】

ソフトウェア・ファースト あらゆるビジネスを一変させる最強戦略 [ 及川 卓也 ]

価格:2,090円
(2020/6/23 00:51時点)

最も有名な日本人ソフトウェアエンジニアといってもよい及川卓也さん(@takoratta)の著書である 『ソフトウェア・ファースト あらゆるビジネスを一変させる最強戦略』 の読書ログです。

個人的に残しておきたい部分を書いていきます。
何周も読みたい本なので都度追記していこうと思ってます。
経験談や感想をつけて自分が残したいようにまとめています。

1周目

ソフトウェア・ファーストとは

  • IT活用を核として事業やプロダクト開発を進めていく考え方。
  • ビジョン、ミッション(それらに関連する社会課題、価値観)を理解し成し遂げようとする執念が重要。


世界を変えるもの

  • パソコンやWEBなど、当初はおもちゃと思われていたものが世界を変えた。
  • いずれもコンシューマー側で成長していったもの。


日本が競争力を失った要因

  • 「モノづくり」こそが日本の「正業」であり、ITは「虚業1という雰囲気がある。
  • そのためか ITを「効率化の道具」と過小評価しがち。


日米のソフトウェアに対する認識の違い

  • 日本企業はソフトウェアを「設計パターンに従って複製可能な工業製品」とみなしている。
    • これが世界を変えることはない。
  • 米国企業はソフトウェアを「ビジネスであり商売の重要な武器」とみなしている。


SIerの功罪(というか罪)

  • SIer(ITベンダー)のビジネスモデル的には
    • SIerの利益」≠「事業会社の利益」
    • むしろSIerの利益」≒「事業会社の不利益」になってしまうケースが多い。
  • SIer任せでは現代の事業スピードに追従できない。これ自体がリスク。
  • ITにビビっているおじさんは思考停止する。高くて安い安心を買うためにSIerに委託するイメージがある。


画一的な品質管理ではユーザーの要求は追求できない

  • 日本はユーザーごとに価値基準が違うものも、みな同じように管理したがる。
  • しかし、これではユーザーの本当の要求を追求できない。
  • 「当たり前品質」を過度に保証していてもイノベーションは起こせない。ユーザーの要求に向き合って魅力品質を磨くことが必要。


課題ドリブンで出発する

  • たまに後輩がオーバーエンジニアリングになりかけることがある。私のイメージが10だとすると、50くらいのものを作り初める感じ。
    振り返ると、課題に対する理解が足りなかった故にゴールを見失っていった のかなと思う。 課題に対する理解が足りないと目の前の問題を必要以上に大きなものと認識してしまう ケースも多いように感じる。
  • これも問題領域と解決領域の話が関係している気がする。また書きたい。


バズワードに踊らされる日本

  • DX、IoT、ビッグデータ...などなどバズワードに踊らされる日本。
    • 私の勤め先でもマジでこれ多い。バズワード≒技術ありきで新たな部署をつくって、息巻くが...それが成果を出す前にトーンダウン...そして次のバズワードに飛びつく...これの繰り返し感はある。
      結局成果は出ない。原因は課題ドリブンではないためだ。課題ドリブンであればバズワードには踊らされないと思う。
  • 重要なことはビジョン、ミッション(それらに関連する社会課題、価値観)を理解することだったはず。バズワードは解決領域のネタであり、変化するものの代表であることを覚えておく。


DXの本質はIT活用を「手の内化」すること

  • 手の内化とはすべてのフェーズを自らコントロール可能な状態にすること
  • 基本的には内製化が理想。


ネットフリックスの勝因

  • オンデマンドでグローバルにエンターテイメント体験を提供すること という企業理念を貫いている。
  • オンラインDVDレンタルもストリーミングも自社コンテンツ制作もその手段。手段は変化し続ける。手段の変遷も企業理念に基づくものだと理解できる。
  • 徹底的なエンゲージメント施策を行いで、ユーザーが求めるものを追求している。


ブロックバスターの敗因

  • 今まで資産だったものが負債に変わってしまうことを認められなかった。
  • 意思決定者の技術に対する理解が浅かった。


守りのIT → 攻めのIT

  • 守りのIT:省力化やコスト削減
  • 攻めのIT:事業を動かす
  • 攻めのITを実現するために新たなテクノロジーを活用することは必要だが、新たなテクノロジーを採用すること自体は攻めのITではない(守りのITでもない..)


プロダクト企画

  • ユーザーのニーズを追えば新たなプロダクトの企画が生まれるわけではない
  • ユーザーに聞くのではなく、ユーザーを観察することで理解や課題が得られる。ユーザーさえも気付いていないニーズを探し出す
    • 確かにユーザーが自らの要求を言葉にできないケースは多いと感じる。
    • ユーザーに聞くとユーザーの想像力の枠組みの中での要求を話してしまうことがよくある。
    • そしてそれを聞いてしまうと自分の中にバイアスが構築されてしまいそうで、あえて聞かないという選択をすることはある。
    • 問題領域と解決領域を意識して解決策を模索したい。このへんの話は時間があるときに書きたい。
  • マーケットイン:市場やユーザーが必要とするものを作り、売る。
  • プロダクトアウト:作ったものや作りたいものを売る。
    • 世界を変えるようなプロダクトはこちらの考え方で生まれる。
  • イノベイティブな考え方を導く方法
    • 10X(テンエックス)成果10%増ではなく成果10倍を目指す。既存の延長ではない全く新しいアイデアが必要となる。
    • 制約条件を極端に厳しくする。
    • 制約条件を無くす。
    • 本書の中では「創造性は制約を好む」という言葉が紹介されている。
    • というか制約条件だと思っていたことが、実はそうではなかったケースってけっこうある。制約条件なのか先入観なのかを明確にする習慣を付けたい。


経営陣がんばれ

  • 経営者ほどの人なら現代社会の多くの仕組みやルールがソフトウェアやデジタルネイティブ企業にリビルドされつつある現状を知ってるはずです。ソフトウェアを学びましょう。
  • ソフトウェアを知らないことをちゃんと恥だと思いましょう
    • 経営陣にもITにビビっているおじさんは大量にいるからなぁ..。
  • 巷で話題のアプリを触ってみるようにする。
    • 面白さがわからない場合は感性が時代に追いついていないかもしれない。なぜ話題になるのかを分析する習慣を付けたい。
  • 経営陣は自社製品を使いましょう。ドッグフーディング


マネージャーの仕事

  • マネージャーが本来やるべき仕事は、サーバント的な仕事
  • それに加えて、采配・育成・メンタリングの要素も加わってくる。
  • 育成において大切なのは適切な評価
    • めちゃわかる。評価方法を改善せずに育成に力入れるのって教える側の自己満足でしょって思ってしまう。
  • そして評価とは部下が成長していくための気づきを与える行為でもある。
    • 部下の能力と、能力を発揮できているかどうかを把握しておく必要がある
  • マネージャーも人間。自分を理解してもらうために自分自身の「取扱説明書」をつくって公開するというやり方もあるらしい。


身の回りから小さなソフトウェア・ファーストを実践する

  • 規模的にはもっと大きな話になるが、rebuild.fmmisreading.chat@omo2009さんが「アイデアと実装はセットで出てくるのが普通になり、アイデアだけでは信用されない時代になった。」的なことを言っていたのを思い出します。




まだ途中ですので、引き続き書いていきます。


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  1. 虚業: 堅実でない仕事。空虚な仕事。汗水たらして感がないからかもしれない。